鍼施術について
鍼は主に筋肉の緊張や慢性的なこり、慢性の関節痛など、長期的な痛みや手で届かない深い部分の筋肉緊張を取るのことを主としています。
鍼が皮膚下に入ると、脳が「体に異物が入ってきた!」と認識し、その異物を取り除こうと免疫能力を働かせ血液を集めます。その効果により血流が良くなり、固まった筋肉を緩ませるので神経の痛みやしびれなどの症状が緩和改善されます。
主に免疫系や自律神経系への働きかけによって、鎮静効果や自己免疫力の向上に期待ができます。
当院では使い捨てのディスポ鍼を使用します。
髪の毛よりも細いステンレス製の鍼を管鍼法(かんしんほう)で皮膚に刺入します。
管鍼法とは江戸時代前期に杉山和一により創設された刺入方法で、鍼よりやや短い鍼管(しんかん)と呼ばれるプラスチック製のストロー状の管に鍼を挿入し、わずかに出た鍼の柄部分を指で軽く叩くことで鍼の刺入を容易にし、かつ患者様にはほぼ痛みを感じさせることなく刺入できる日本独自の方法です。
また、鍼の手技には様々な技法があります。
単刺術(たんしじゅつ)・・・目的の深さまで刺入し、すぐに抜く
雀啄術(じゃくたくじゅつ)・・・刺入中もしくは目的の深さまで刺入した鍼を上下に動かす
回旋術 ・・・刺入した鍼を回旋させる
振せん術 ・・・刺入した鍼を振動させる
置鍼術(ちしんじゅつ)・・・鍼を刺入したまま10~15分間とどめておく
低周波鍼通電療法 ・・・刺入した鍼に低周波の微弱な電気を通す
いずれの方法も鎮痛や筋緊張緩和、血液循環改善などに効果があることが証明されており、当院では施術効果が最も高い「通電療法」を用いた施術を行っています。鍼灸院の開設には高圧蒸気滅菌機(オートクレーブ)の設置が義務付けられており、刺さない鍼やシャーレなどはすべて滅菌、消毒がなされています。
なお、現在ほとんどの鍼灸院では当院と同様、鍼やシャーレは全て使い捨てのものを使用していますので、安心安全に施術を受けていただけます。
灸施術について
灸は主に内臓系、胃腸炎や更年期障害、自律神経失調症など身体のサイクルの乱れを整えるのにおススメです。
灸に使われるよもぎには、特別な精油チネオールとゆう油があり、チネオールが血管を拡張して血流促進し、内臓の疾患を整える働きがあります。
灸によってツボに熱刺激が加わることで、皮膚下の血管やリンパ節が刺激を受け血行が促進されます。血行が良くなると造血作用が促進され、細胞が活性化され免疫力がアップします。
疲労回復や冷え、むくみの改善などの効果が期待できます。
患部をじんわりと温めるのでリラックス効果もあり、ストレス解消にもピッタリな治療方法です。
灸の施術法は昔から日本で盛んに行われてきた方法で、秀吉をはじめとする戦国武将たちが健康の為に日頃から灸をすえていたことや、松尾芭蕉が奥の細道で「三里」のツボに灸をすえながら旅をしていたことはとても有名ですよね。
もぐさを直接皮膚上で燃焼させ、灸の痕を残す有痕灸(ゆうこんきゅう)と、灸の痕を残さない無痕灸(むこんきゅう)の2つに分けられます。
最近日本ではやはり痕が残ることを良しとしない方が増え、有痕灸はあまり行われなくなっていますが、無痕灸でも免疫力活性には非常に効果があることは証明されています。
当院では痕が残りにくい無痕灸である、台座付の「長生灸」を使用した施術を行っています。
興味はあるけど「熱そう」「痕が残るのが嫌」とお考えの方に安心して受けていただける灸です。
温度は弱・中・強と使い分け出来ますので、気軽に施術師にご相談くださいね。