年が明けてもう一週間が経ちました。お家で家族とゆっくり過ごした方、友人と集まって楽しく過ごした方と、様々な年末年始を過ごされたかと思います。そんな束の間の休日も終わり、もうお仕事や学校に通う日常に戻っているのではないでしょうか。
ところで、皆さんはお正月におせち料理は食べましたか?なぜ、お正月におせち料理を食べる習慣があるんだろうと疑問に思っていませんか?
そこで今さらですが(笑)おせちに関する事や、定番食材にまつわるプチ情報をお伝えします!
・お正月におせちを食べる理由と歴史
おせち料理はいつ頃から食べられるようになったのでしょうか。その歴史は古く、奈良時代の頃まで遡ります。
中国から季節の節目を祝う「節」の文化が伝わると、奈良時代から平安時代にかけて、宮中では季節の節目に「節会(せちえ)」という宴が開かれるようになりました。節会では、節目のお祝いとして特別な料理である「節供(せちく)」が用いられており、それが今のおせちの起源となっています。
お正月の料理は、特別に「御節供(おせちく)」と呼ばれ、大衆に広まるにつれて略され「おせち」と呼ばれるようになり、正月料理として定着していったと言われています。現在では様々な縁起物や願いを込めた食べ物がおせち料理として振る舞われていますね。
・料理の意味やいわれ
おせちに入る料理にはそれぞれにおめでたい意味やいわれがあるのはご存知ですよね。
たとえば「黒豆」は黒く日焼けするほどマメに勤勉に。「数の子」は子孫繁栄の縁起物。「伊達巻」は知識が増えるように。「栗きんとん」は黄金に例えて金運を呼ぶ縁起物など。
そのようなおせち料理の中でも定番食材の1つであり、日常的な食事に取り入れやすい「こんにゃく」にスポットを当ててみました。
・手網こんにゃくの意味
真ん中がねじれた手綱こんにゃくには、手綱を締めるように心を引き締めて己を戒め、戦いに備える心を養うという武家社会の時の意味があります。近年では、結び目があることから、良縁や家庭円満などの縁起物としても食べられています。
・こんにゃくは「おなかの砂おろし」や「胃のほうき」
こんにゃくは昔から「おなかの砂おろし」や「胃のほうき」などと言われてきました。
これは、食物繊維の豊富なこんにゃくを食べることでカラダの不必要なものを掃除する、という意味です。
・こんにゃくは大腸疾患リスクを軽減させる
こんにゃくマンナンのような食物繊維は、腸内細菌を改善することによって大腸がんや大腸ポリープなどの大腸疾患のリスクを軽減させることが知られています。大腸には、100種類、100兆個もの細菌が生息し、これらを腸内細菌と呼んでいますが、このなかには乳酸菌のような善玉菌だけでなく、悪玉菌もたくさんいます。食物繊維の多い食事は、それが善玉菌のよいエサになってその発育を促し、結果的には悪玉菌の発育を抑えるのです。このことが排便促進作用とあいまって、大腸疾患を予防します。また、低カロリーながら満腹感を得られるため、ダイエット中の方には特におススメしたい食材です。
最近ではおせちを作らないご家庭も増えているそうですが、古くから伝わる日本の文化をこれからも伝えていけたらいいな、と個人的には思います。
今回はこんにゃくに的を絞ってお話しましたが、おせち料理に入っている料理にはそれぞれ家族の幸せと健康を願う意味が込められています。意味やいわれを思いながらお正月だけでなく、日常から健康のために食べるようにしたいですね。